2020年一番感動した作品のフィギュアを作ってみよう – “The Last of Us Part II” Make a figure of Ellie Part3

今回もまたジョエルの時と同様、出力後の修復・修正作業おこなっていきたいと思います。

 

3Dブリントを安易に簡単なものと考えてはならない

 

私が無策に出力しているのが悪いのか、今までに100%の完成度で3D出力をおこなうことができていません・・・

今では出力後のリカバー修復技量がどんどんと上手くなっていく有様です。

当然ですがプラットホーム(キャリブレーション)、フィルム(傷、たるみ等の劣化)、レジン(よく振り混ぜる)、出力時のモデルレイアウトとサポートの設置の有り様で変化するので、1つの出力に対し、全てを最良になるまで何度もプリントし続ければよいのだと思います。ですが、そうすると時間も予算も大変なことになってしまい現実的ではありません。

ガレージキットのような物を販売目的で制作するのであれば別ですが、個人でワンオフ制作であればハンドメイドでリカバーする方が得策です。

 

早速エリーの中指から再建から始めてみましょう。

 

3Dプリント時に廃棄物として出るサホートから一部を切り出して曲がった指の第一関節から第二関節を作成します。指は少し曲がっていますので、下図左のように適度に曲がったような部位を切り出し使用することにしました。多少太さが足らないようなので2本切り出しレジン接着(レジンを接着したい部分に塗布、その部分にUVライトを照射し接着をする)、デザインナイフで削ることで指先へと整形します(下図右)。

 

上図右の状態に少し調整を加え、本体の所定の場所にレジン接着をしていきます。

ほぼ問題なく中指を再建することができました!。

 

次は厄介な手摺の支柱です。。。

出力のし直しをするか悩んだのですが、時間とレジンがもったいないと感じたので修正を施すことにしました。張り出した部分は削り、窪んだ部分はサポートを張り付け盛って曲がり補正をしていこうと考えています。

 

適度な大きさで切り出したサポートをレジン接着し、そのままですとスカスカですので隙間にも刻んだものを敷き詰めレジン接着。その後にレジン自体をつまようじの先で全体の貼り込んだサポートの隙間に塗り込み塗り込んでいきます・・・(かなり大変な作業)・・・その後ヤスリで研ぎ平らに整え面出しして完成です。

 

立体的に歪んでいたので別の面もサポートを盛りつつレジンを隙間に充填し対応しました(下図左)。支柱の天板もラフト(サポート底部にある板状の物)を四角く切り出し、そのラフトでサポートをサンドしたうえで隙間にはレジンし作成しました(下図右)。

 

何とか最低限のクオリティーを確保することができました。作業時間は8時間・・・別のレイアウトにして支柱だけ出力し部分交換した方が早かったとは思いますが、また失敗する可能性と不要なレジン浪費を避けるという意味では修正を施す方がベストな選択だったと思います。

 

エリーの本体も接合部を調整し最適化、内部の無駄となった出力時のサポートも取り出しスッキリとした空洞にしておきます。

やっと完成です!!

せっかくななのでタイトルのプレートとフレート用スタンド、ついでに大きすぎて出力しきれていなかった手摺の後端部支柱部も出力しました。

フレートは反りが出てしまい酷く歪んでしまっていたため、指で正常な状態に曲げながら背面にレジンを塗布し硬化させるといった作業を幾度か繰り返し矯正しました。

 

スタンドには実験的にマイクロ文字レベルの刻印してみました。手前にあるのはつまようじになります。

私には肉眼で確認することは困難なレベル、写真だと結構読める文字であることが確認できます。さすが Sonic Mini 4K こういった部分は液晶の解像度が有利に働くようです。

 

とりあえず現状のものを立たせて撮影してみます。まだ手摺の後端部は接続していませんし、サーフェーサーも吹いていないので表面がザラついている感じです。。。